アスベスト
2025.05.19(月)

石綿(アスベスト)障害予防規則の改正について

肺がんを起こす可能性がある事で知られているアスベスト。
そのアスベストを含む建物の解体が2028年にピークを迎えると言われています。
かつて、安価で加工しやすいことから広く使用されていたアスベスト建材。
しかし、健康被害の問題から法改正が行われ、建物工事の際には事前調査が義務付けられます。

こうした法改正や事前調査について詳しくお伝えします。

 

 

石綿(アスベスト)とは

アスベストは天然の繊維状鉱物の一種で、熱や摩擦に強く安価であることから多くの工業製品に使用されてきました。
その用途は3000種にも及び、そのうち約8割が建築材料とされています。
昭和30年頃から、吹付材・保温材・断熱材・スレート材などとして広く使用されてきました。
しかし、アスベストを吸入すると、中皮腫や肺がん等の健康被害を引き起こすことが明らかになり、2006年には製造・輸入・使用が完全に禁止されました。

それ以前にも段階的な規制は行われていましたが、安価で便利であったため広く普及しており、現在もアスベストを含む建築物は多く残っています。

そのため、改修や解体時には十分な注意が必要です。

 

 

アスベスト事前調査が必須に

2021年4月から、工事前に行うアスベストの事前調査が義務化されました。
すべての建材についてアスベストの有無を調査し、一定規模以上の工事では行政への報告も必要です。

 

報告が必要な工事

  • 解体工事:解体部分の床面積合計が80㎡以上
  • 改修工事:請負金額が税込100万円以上

事前調査の流れ

  1. 書面調査
    発注者から設計図などの情報提供を受け、書類を確認します。
  2. 現地調査
    現場で目視調査を行い、必要に応じて建材のサンプルを採取します。
  3. 分析
    採取したサンプルを資格を持つ専門家が分析します。
  4. 報告書作成
    調査結果をまとめた報告書を作成し、一定規模以上の工事は電子申請システムを通じて行政に報告します。

 

安全な工事のために

アスベストを含む建材を扱う際は、飛散防止対策を徹底しなければ、作業者が健康被害を受ける恐れがあります。

そのため、事前調査を確実に行い、適切な安全対策を講じることができる施工業者を選ぶことが重要です。
弊社には、アスベストの事前調査・分析に対応できる有資格者が在籍しております。
安全な作業のために、ぜひ弊社へお問い合わせください。

 

 

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