【ダイオキシン】ダイオキシンとは何か、ダイオキシン類の毒性について
ダイオキシンは有害なものとして広く認識され、その毒性については「青酸カリよりも毒性が強く、天然の毒を除いては最も強い毒性を持つ物質である」とも言われることがあります。
では、実際はどうなのでしょうか?
今回は、ダイオキシンとその毒性についてご紹介します。
ダイオキシンとは
図1の構造を持つ物質の総称で、法律では「ダイオキシン類」と定義されています。
図1の1~9及び2’~6’の位置には塩素又は水素が付いていますが、塩素の数や付く位置によっても形が変わるので、PCDDは75種類、PCDFは135種類、コプラナーPCBは十数種類の仲間があります(これらのうち毒性があるとみなされているのは29種類です。)。
図1 ダイオキシン類の構造図
※引用:環境省 水・大気環境局総務課ダイオキシン対策室「ダイオキシン類」
難分解性の無色の固体で、水に溶けにくく、脂肪などには溶けやすいという性質を持っています。
ダイオキシン類は研究目的以外には意図的に作られることはなく、炭素・酸素・水素・塩素を含む物質が300~500℃程度の温度で熱せられるような過程で生じる副生成物です。
主な発生源は、ごみの焼却ですが、その他に、製鋼用電気炉、たばこの煙、自動車排出ガスなどの様々な発生源があります。
また、自然界でも発生することがあり、例えば、森林火災、火山活動などでも生じるといわれています。
ダイオキシン類の毒性について
ダイオキシン類は、動物実験で発がんを促進する作用、甲状腺機能の低下、生殖器官の重量や精子形成の減少、免疫機能の低下を引き起こすことが報告されています。
しかしながら、人に対しても同じような影響があるのかどうかについては、まだよくわかっていません。
実際に環境中や食品中に含まれる量は超微量なので、私たちが日常の生活の中で摂取する量により毒性は生じることはないと考えられています。
最後に
今回のブログでは、ダイオキシンについてご紹介しました。
他のブログにて、ダイオキシン類への対策、また発生を抑制するためにはどのようにするかまとめています。
気になる方はぜひ後日投稿予定の「【ダイオキシン】ダイオキシン類に関する対策と発生抑制のためにできること」もご参考ください!