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2020.11.06(金)

【有機溶剤測定】防毒マスクの交換時期についてご紹介!

有機溶剤測定の防毒マスクの交換時期について

製品の塗装作業や洗浄作業、印刷作業など多くの場面で有機溶剤を使用している事業者の方がいます。

これら有機溶剤使用作業時には防毒マスクを使用することも多いと思います。

しかし、防毒マスクはどれくらいの期間使用していいか分かりづらいと思います。

そこで今回は、有機溶剤作業時に使用する有機ガス用の防毒マスクの交換時期等についてご紹介したいと思います!

防毒マスク(有機溶剤用)について

防毒マスクは作業環境中に存在する有毒ガス及び混在する粒子状物質を除去し、作業者が吸入する空気を浄化する役割があります。

有機ガス用やハロゲンガス用、アンモニア用など対象成分により適切な種類のマスクを使用する必要があります。

有機ガス用の吸収缶の主剤は活性炭であり、この活性炭に有機ガスが吸着されます。

活性炭が吸着できる量は決まっているので、適切な使用時間で交換する必要があります。

防毒マスクの交換時期について

有機ガスは活性炭に吸着されますが、有機溶剤の種類によって吸着できる量が異なり、使用している有機溶剤によって吸収缶の使用有効時間は変わってきます。

そこで各吸収缶の取扱説明書などに記載がある相対破過比を用いて吸収缶の有効時間の算出を行うことができます。

相対破過比とは

国家検定規格の除毒能力試験ガスであるシクロヘキサンによる破過時間を基準とし、同条件下で各種有機溶剤にて試験し得られた破過時間とを比較した比率のこと。

破過とは

防毒マスクの吸収缶に有毒ガスを通気した際、透過側(顔側)から最高許容透過濃度を超える有毒ガスが漏出する現象のこと。

参照:興研社製吸収缶「KCG-1」の資料

防毒マスク

上記の様に吸収缶記載のデータと当社で実際にお客様の作業場で測定した分析値を元に吸収缶の交換時期目安を算出することができます。

作業環境測定と同時にご依頼いただくとスムーズに交換時期の算出が可能です。

しかし、この破過時間を守れば絶対大丈夫という訳ではなく、温度や湿度の影響を大きく受けるのであくまで交換時期目安として扱ってください。

また、この相対破過時間は連続使用の場合を想定しています。

繰り返し使用の場合、一度吸着したガスが活性炭内で拡散し、破過時間が減少するので、長期間の保管をする場合は注意が必要です。

最後に

今回のブログでは、有機溶剤作業時に使用する有機ガス用の防毒マスクの交換時期等についてご紹介しました。

防毒マスクについて気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください!

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