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作業環境測定
2023.06.30(金)

【令和6年4月1日より施行】作業環境測定後の措置強化が行われます!

作業環境測定後の措置強化が行われます!

令和6年4月1日より、作業環境測定結果が第三管理区分の事業所に対する措置の強化が行われることが厚生労働省により発表されました。

強化に伴い、該当する事業者の方は様々な対応が求められることになります。

また、今回の措置は、特化測、有規則、鉛測、粉じん測に係るものが対象で、騒音や放射線は対象にならないため注意が必要になります。

そこで今回は、第三管理区分になった場合、どのような義務が課せられるのかご紹介していきたいと思います。

措置の強化 その1

作業環境測定の評価結果が第三管理区分に区分された場合、次の義務が課されます。

  1. 当該作業場所の作業環境の改善の可否等、及び可能な場合の改善方法について、「作業環境管理専門家」(当該事業場に属さない者でなければならない)の意見を聴くこと。
  2. 当該作業場所の作業環境の改善が可能な場合、必要な改善措置を講じなければならないこと。
  3. 当該改善措置の効果を確認するために濃度測定を行い、その結果を評価すること。

「作業環境管理専門家」とは

作業環境管理専門家とは厚労省の通達により、以下の条件に該当する者とされています。

作業環境管理専門家

措置の強化 その2

作業環境管理専門家が改善困難と判断した場合、及び改善後の評価結果がなお第三管理区分に区分された場合、次の義務が課されます。

  1. 個人サンプリング法等による化学物質の濃度測定(労働者の身体に装着する試料採取機器等を用いて行う作業環境測定(C測定、D測定))を行い、その結果に応じて労働者に有効な呼吸用保護具を使用させること(呼吸用保護具は、要求防護係数を上回る指定防護係数を有するものでなければならない。)
  2. 個人サンプリング法の結果に応じた呼吸用保護具が適切に装着されていることを確認すること。呼吸用保護具の装着の確認方法は、JIS T 8150:2021に定める方法(いわゆるフィットテスト)によって確認を行うこと。
  3. 保護具着用管理責任者を選任し、呼吸用保護具に関する事項を管理させること(保護具着用管理責任者はマスクだけでなく、防護手袋など様々な保護具の管理を行う。)
  4. 作業環境管理専門家の意見の概要、並びに作業環境改善の措置及び評価の結果を労働者に周知すること。
  5. 上記措置を講じたときは、遅滞なく所轄の労働基準監督署に届け出ること。

指定防護係数とは

指定防護係数とは、呼吸用保護具の種類等に応じて定められている防護性能のことで、マスクのカタログなどに明記されています。厚生労働省告示第286号別表第1より以下の例が挙げられています。

防じんマスクの指定防護

要求防護係数とは

次の式によって計算されるマスクを選択時に必要となる値のことをいいます。

「要求防護係数」=「測定対象物の濃度の値」÷「厚労大臣が定める濃度の基準」

マスクの選定の詳細についてはこちらのブログ「【金属アーク溶接】マスクの選定、フィットテストについて」をご参考ください。

措置の強化 その3

当該作業場の評価結果が改善するまでの間は、次の義務が課されます。

  1. 6か月以内(鉛の場合は1年以内)ごとに1回、定期的に個人サンプリング法等による化学物質の濃度測定を行い、その結果に応じて労働者に有効な呼吸用保護具を使用させること
  2. 1年以内ごとに1回、定期的に呼吸用保護具が適切に装着されていることを確認すること

以上が、現在までに(令和5年6月下旬)公開されている内容になります。

施行まであと9ヶ月ほど期間があるため、今後変動する可能性もあります。ご注意ください。

今回の強化内容のまとめ

まとめ

最後に

今回のブログでは、三管理区分になった場合、どのような義務が課せられるのかご紹介しました。

弊社では、東海エリアをメインに幅広い範囲で作業環境測定を行っております。

作業環境測定についてご相談等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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