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2020.09.18(金)

【暑熱測定】労働衛生三管理から考える熱中症予防対策について

暑熱 測定

今年の夏はマスクを装着する機会が多くなり、作業中に熱中症になる可能性が高くなりました。

環境省からは熱中症対策として、熱中症予防情報サイトで情報の発信が行われています。

環境省:「熱中症予防情報サイト」より引用

そこで今回は、作業環境管理、作業管理、健康管理の労働衛生三管理から熱中症予防対策について考えていきたいと思います!

熱中症とは

高温多湿な環境下において、体内の水分、塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破たんするなどして、発症する障害の総称です。

症状例

めまい・失神・筋肉痛・筋肉の硬直・大量の発汗・頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感・意識障害・痙攣・手足の運動障害・高体温など

次に熱中症予防対策についてご説明します。

1.作業環境管理から考えられる熱中症予防対策

作業環境管理から考えられる熱中症予防対策として、WBGT値(暑さ指数)の低減や休憩場所の整備があります。

WBGT値(暑さ指数)の低減

※WBGT値(暑さ指数)についてはこちらの記事をご参考にしてください

WBGT基準値(暑さ指数)を超える、または超えるおそれのある作業場所では

  • 発熱体と労働者の間に熱を遮ることのできる遮蔽物を設ける
  • 適度な通風または冷房設備を設ける
  • 防湿機能設備を設ける

を行うことでWBGT値(暑さ指数)を低減することができます。

また、 屋外の高温多湿作業場所では、直射日光や周囲の壁面、地面からの照り返しを遮ることが出来る簡易な屋根を設けることが重要となります。

休憩場所の整備

高温多湿作業場所の近くに冷房を備えた休憩場所や日陰など涼しい休憩場所を設け、寝ることができる広さを確保すると良いです。

また高温多湿作業場所や、その近くに氷、冷たいおしぼり、水風呂、シャワーなどの身体を適度に冷やすことのできる物や設備を設け、水分や塩分の補給を定期的かつ容易に行えるよう、高温多湿作業場所には飲料水の備え付けなどを行うと熱中症になるリスクを抑えることができます。

2.作業管理から考えられる熱中症予防対策

作業管理から考えられる対策として、作業時間の短縮や熱への順化を留意すること、水分や塩分の摂取があります。

作業時間の短縮

作業の休憩時間を確保し、高温多湿作業の時間を短縮や作業場所の変更するなど状況に応じて対策を行うなどが大切です。

熱への順化

熱中症になるリスクとして、熱への順化が大きく影響します。

特に、高温多湿作業場所で作業を行う場合には、長時間、作業から離れ、その後再び作業を行う際には、労働者は熱に順化していないことを留意することが大切です。

水分、塩分の摂取

自覚症状の有無に関わらず、水分、塩分を作業前後に摂取することや、作業中にも定期的な摂取を行うよう指導することが大切です。

そのためにも、労働者が水分、塩分の摂取を行ったか確認するための表の作成するなど、定期的な水分、塩分の摂取の徹底を図ることが重要となります。

3.健康管理から考えられる熱中症予防対策

健康管理から考えられる熱中症対策として、健康診断結果にもとづく対応があります。

健康診断結果に基づく対応

健康診断には、熱中症になるリスクのある、血糖検査、尿検査、血圧の測定、既往歴の調査などが含まれています。

異常所見があると診断された場合、事業者は、就業場所の変更、作業の転換等の適切な措置を講ずることが義務付けられていることを留意した上で、これらの徹底を図ることとされています。

また、治療中の労働者については高温多湿作業場所における作業の可否、当該作業を行う場合の留意事項などについて産業医、主治医などの意見を勘案して、適切な措置を講ずることが大切です。

「作業環境測定ガイドブック6 温湿度・騒音・酸欠等関係」より参考

最後に

今回のブログでは、労働衛生三管理から熱中症予防対策についてご紹介しました!

当社では、熱中症対策を行う際に必要となる暑熱の測定も行っていますので、ご相談などがありましたら、お気軽にお問い合せください!

※暑熱測定の全体の流れについてはこちらのブログをご参考ください

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