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2020.12.14(月)

【分析項目解説!】ノルマルヘキサン抽出物質(ノルヘキ)についてご説明!

n-H

川の水面などにキラキラとした膜が浮いている様子を見たことはありませんか?

これは、どこからか流出した油が水面に浮いて光を反射して起きる現象です。

特に、タンカーの座礁などによる重油の流出事故は大きなニュースとして報道されています。

工場排水など水中の油分を表す指標として、ノルマルヘキサン抽出物質(ノルヘキ)があります。

そこで今回は、ノルマルヘキサン抽出物質の解説や油分が流出した場合の環境への影響についてご紹介したいと思います!

ノルマルヘキサン抽出物質について

ノルマルヘキサン抽出物質とは、ノルマルヘキサンを使用する分析方法で求められ、色々な成分が混ざっている水の中から、ノルマルヘキサンに溶け込む物質のことを言い、水中の油分量の指標とされています。

ノルマルヘキサンとは

ノルマルヘキサン(n-Hと略したり、単にヘキサンという場合もあります)は石油を精製して得られる物質の一つです。

無色透明の液体で、塗料、接着剤など幅広く利用されています。

水とは混ざらず、油をよく溶かし、可燃性で揮発しやすい性質を持っています。

しかし、ノルマルヘキサンには油分だけでなく、洗剤、染料なども抽出されますので、ノルマルヘキサン抽出物質は、油分量だけを表すものではありません。

次に油分が流出した場合、環境にどのような影響があるのかご説明します。

油分による環境への影響について

河川などに油が流出すると、魚介類の死滅や油臭の原因となります。

また、農業用水に油が混入すると、農作物の生育を阻害し、油臭の原因となります。

下水道では、下水管の詰まり、処理施設での火災の発生、処理能力の低下の原因になります。

これを防ぐために、ノルマルヘキサン抽出物質には排水基準が設けられています。

ノルマルヘキサン抽出物質の排水基準

水質汚濁防止法、下水道法ではノルマルヘキサン抽出物質の排水基準が次のように定められています。

※「水質汚濁防止法」、「下水道法」については各リンク先のブログをご参考下さい

  • 動植物油脂類・・・30mg/L以下
  • 鉱油類・・・5mg/L以下

基準には「動植物油脂類」、「鉱油類」とありますが、それぞれどのような品目が該当するか定められていません。

一般的には動植物から得られた食用油などは「動植物油脂類」、石油から得られた潤滑油などは「鉱油類」とされています。

当社のノルマルヘキサン抽出物質分析について

当社では、水中のノルマルヘキサン抽出物質のみならず、土壌、産業廃棄物のノルマルヘキサン抽出物質の分析も行っております。

最後に

今回のブログでは、ノルマルヘキサン抽出物質についてご紹介しました。

当社では工場排水、浄化槽排水、下水など幅広い分析を行っています。

ノルマルヘキサン抽出物質についてご相談などがありましたら、お気軽にお問合せください!

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