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【排ガス測定】大気汚染防止法によるVOC(揮発性有機化合物)の測定方法について

排ガス測定 VOC

VOC(揮発性有機化合物)は大気汚染防止法(大防法)により、測定方法が定められています。

※大気汚染防止法のVOC(揮発性有機化合物)についてはこちらのブログを参考にしてください

そこで今回は、大気汚染防止法のVOC測定・採取方法についてご紹介したいと思います。

測定方法について

VOCの測定方法は環境省の告示で定められており、排ガスを捕集バッグで捕集し、捕集バッグ内の空気をVOC測定機に導入してVOC濃度を計測します。

また、別に除外物質の濃度を測定し、それを差し引くこととされています。

VOCの濃度は個別の物質の濃度ではなく、VOC由来の炭素の濃度(ppmC)で表されます。
※ppm:100万分の1
※C:炭素の元素記号

VOCの採取方法について

排出が安定している時間に、20分(0.5~5L/分)かけて採取します。

しかし、1工程の時間が20分に満たない場合は、1工程の時間とします。

複数の排出口がある場合には、最も濃度が高い排出口で測定を行います。

もしくは、それぞれの排出口の濃度を測定して、排出ガス量で加重平均します。

しかし、濃度を一部の排出口で代表させることができる場合には、そこの濃度を測定すればよいこととされています。

試料採取後、8時間以内、遅くとも24時間以内に分析を行います。

加重平均とは

下記のように排出ガス量を考慮した平均値です。

加重平均

測定の必要がないケースについて

排出ガスを燃焼処理している場合には、この測定法による測定が不可能であるため、測定する必要はないとされています。

また、固定屋根式貯蔵タンク(排出ガス処理装置を設置しているものを除く。)は、災害防止のため、計算により求めた濃度でよいとされています。

除害物質の測定について

VOCの中には、光化学スモッグ発生の原因とならない物質もあり、下記の8物質が除害物質として指定されています。

除害物質一覧

除害物質8種類

VOC濃度は、除外物質の濃度を差し引くこととされています。

しかし、除害物質を使用していない場合またはVOC濃度が排出基準値以下なら測定の必要はありません。

詳しくは環境省「揮発性有機化合物(VOC)対策」をご覧ください。

最後に

今回のブログでは、大気汚染防止法のVOCの測定についてご紹介しました。

当社では、多数の排ガスVOC濃度測定を行っております。

お困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせください。

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