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【揮発性有機化合物測定】VOC分析計についてご紹介!

VOC分析計について

大気汚染防止法のVOC(揮発性有機化合物)の測定時は、VOC分析計を用いて分析します。

※大気汚染防止法のVOCについてはこちらのブログを参考にしてください

そこで今回は、VOC分析計とは何か、種類と分析・測定方法の概要についてご紹介したいと思います!

VOC分析計の種類について

VOCを測定する装置は、多くの製品が市販されています。

しかし、以前の記事でも書いたとおり、VOCの測定方法は環境省の告示で定められています。

※VOCの測定方法についてはこちらのブログを参考にしてください

その中で、VOC分析計は次の2種類のいずれかを使用することとされています。

1.触媒(しょくばい)酸化-非分散形赤外線分析計(NDIR)

NDIRはVOC全般に対して感度が安定していることが特徴です。

しかし、燃焼ガスを含んだ排ガスの測定には使用することができません。

2.水素炎イオン化形分析計(FID)

FIDは燃焼ガスを含んだ排ガスでも測定ができます。

しかし、使用の際には水素ガス、助燃ガス(純度の高い空気)が必要になります。

この2種類の分析方式は、VOC分析計だけでなく、ガスクロマトグラフや水質分析計の検出器としても利用されています。

VOC分析計の性能基準について

VOC分析計は上記の2種類の方式ならどれでもいいというわけではなく、一定の性能基準を満足するものを使用しなければなりません。

性能基準も告示で定められています。

簡易測定法について

VOC規制の対象となる施設では年1回以上の濃度測定が必要です。

その際には法定基準に準拠した測定装置が必要になります。

しかし、これらの装置はとても高価で、事業者の方が自ら用意して測定を行うことは難しく、ほとんどの方が当社のような専門業者に測定を委託しているかと思います。

ただし、VOC排出抑制対策は法定の定期測定だけでなく日常的な管理も重要となります。

また、規制対象とならない施設においても自主的な排出抑制対策が求められています。

その際には比較的安価で、小型の簡易測定機や検知管を使用することもできます。

検知管とは

特定の物質と反応して変色する薬剤をガラス管に詰めたものです。

吸引ポンプで管の中にガスを通して、管のどこまで色が変わったかを見て濃度を測定するものです。

1回ごとの使い捨てになりますが、10~20本で数千円と安価です。

しかし、多くの種類があり、測定対象の成分に応じたものを使用する必要があります。

通常の状態と比べて濃度が高くないかを点検する程度であれば、簡易測定法で十分と思われます。

しかし、濃度の値を知りたい場合には、一度、告示で定められた方法での測定結果との比較(クロスチェック)を行う必要があります。

最後に

今回のブログでは、VOC分析計とは何か、種類と分析・測定方法の概要についてご紹介しました。

当社では、法定基準に準拠したFID方式のVOC分析計を使用しています。

法定の定期測定、簡易測定機のクロスチェックなどご相談ありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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